昔の子供の遊び
大正、昭和の時代は、この地区の子供もたくさんいて、みんなで工夫しながら遊んでいました。お小遣いもほとんど無かったため、山や川でいろんなものを使って遊んでいました。ここではそのころの遊びを紹介します。
ウナギ釣り
昔の子供は何でも自分たちで遊びを考えていました。お金をかけないで、自然の中で遊んでました。
竹馬
淡竹や四方竹などの竹を切り、竹馬を作り遊んでいました。
秘密基地
柿の木や樫木、大きい椿の木などに、子供たちが板や縄、木の実や、つき鉄砲などを集めて隠しておき、近所の友達と秘密基地ごっこをしていました。
縄ないと草履作り
農家では縄が良く使われ、子供も遊びながら縄ないをしていました。この縄を利用して草履もよく作っていました。
ゴリ・オコゼすくい
川や谷では、三角の「ブッタイ」を使ってゴリやオコゼをとりました。
① 1人で獲る:川下にブッタイを置き、川上から川底の石を足でかきまぜると、ブッタイに入ります
② 3人で獲る:1人がブッタイをおさえ、2人が縄で作ったひもの両端をもってブッタイを囲み順次狭くしていき魚を追い込みます。縄には多数の紐を付け石をくっつけて重しにしておきます。
オコゼは水の澄んだところにしか生息できないという事で今は土佐町の伊勢川川では、見られなくなりました。この地区で言われているオコゼはアカザの事です。
つき鉄砲
つき鉄砲は大小2つの女竹(メダケ)を切り、玉となる”じゅうだま”を両端に詰める空洞の竹とそれを押し込む押し棒を作ります。ジュウ玉が無い場合は、ティッシュを丸め玉の代わりに詰め込んで、押し棒で空気を圧縮して押し出します。これで鉄砲代わりにして、遊びます。
女竹は細長い竹で、稈の高さは2〜8mほど、直径1〜3cm程度で笹としては大きい部類です。
缶蹴り
鬼のいる円の中に置いたカンを1人がケリ、皆で逃げるます。鬼は隠れた人を見つける。誰かがその間に缶をけると、捕まえられた人を開放できます。全員を捕まえると鬼が代わります。
缶げた
カン底に2つの穴をあけて、ひもを通して、両端を止め紐を手に持ち下駄にして歩きます。
チャッシンで魚とり
木で鉄砲のようなものを作り、ゴムで飛ぶモリのような金属を上に載せ引き金を引くと、もりが飛んで魚を獲ることができます。チャン鉄砲とも言います。
パン遊び(メンコ)
友だちのメンコをひっくり返すことができたら、そのメンコをもらうことができます。
手持ちのめんこがなくなったらおしまいです。
凧あげ
正月にはよく凧揚げをしました。奴さんや、四角い凧にしっぽを付けた凧でした。親はよく上がる凧を自作していました
リム回し
自転車の車輪の金属部分(リム)に棒をあて、押して回転させながら走ります。昔は遊ぶものも少ないので身近なものを利用し、遊んでいました。
コブテ (くちび、こぶてん、ぶっちゃめ)
昔は鳥を捕る規制が緩やかでしたので、森に出かけ木を使って罠をよくかけ小鳥を取りました。コブテは天コブテと地コブテがあります。
天コブテは中型以上の鳥、地コブテは水場などに来る小型の鳥を取ります。
天コブテは跳ね上げるための木Aと、横木Cを固定する木B,Cを見つけます。横木Cを立木B,Cに括り付けます。木Aからタコ糸2本を垂らし横木Cを経由し横木Aに括り付けます。この横木Aを固定するために、横木C止めのためもう一本のタコ糸を木Aから垂らし横木B止め枝(Y型枝)にくくります。図のように横木を通し止めます。下りてきた横木Aが止まるように木Dを横木Cに縛り先端に鳥の餌(赤い実など)を付けます。飛んできた鳥は横木Cにとまりエサを取ると横木Bが落ち鳥が取れます。
地コブテは木B,Cの代わりに地面に横木Cを置き、これを木B,Cの代わりにY字型木の枝2本を地面に打ち付けて横木Cを規定します。それ以外は天コブテと同じで木Dは不要で罠の奥に餌を置きます。
現在はこれらの罠は使用禁止になっていますので使えません。
野いちご刈り
山いちご、野イチゴはたくさんありました。この実を集めて淡竹(はちく)を切って作った竹筒に詰め込み、上から小さい竹の棒で突っついて、つぶして汁を出し飲むのです。とても美味しいです。
竹トンボ
竹を割り、小刀で竹トンボを作り飛ばします。作り方は兄弟や、友人から習います。